琵琶湖の西岸を南北へと延びる比良山系の最高峰。京都、大阪からのアクセスがよく、日帰りの雪山が楽しめる。天候にさえ恵まれれば、山頂からの眺めはバツグン!
・日本二百名山 (「深田クラブ」選定)
・関西百名山 (「山と渓谷社」選定)
坊村 ~ 登山口
その昔、若狭湾で水揚げされる鯖を京都へと運んでいたと言われる鯖街道、現在の国道367号線沿いに坊村はある。周辺一帯を山に囲まれており、焼き鯖寿司などの土産を売っている店が、ポツポツと国道沿いにあるぐらいである。
バスなら坊村バス停下車。車であれば、国道から川を渡ってすぐのところに無料の駐車スペースがある。
また、バス停前にはトイレも設置されており、こういうところにあるトイレとしてはかなりきれい。まさに言うことなし。
トイレを済ませたら、集落の奥にある地主神社へと進む。地主神社の前を「御殿山コース」の案内に従って左に進み、明王院を抜けるとすぐに登山口がある。
駐車場からここまで約5分。
登山口 ~ 武奈ヶ岳山頂
坊村の登山口からは、植林された林の中の急坂をジグザグに登っていく。
このあたりの雪はまだ大したことはないが、足元が凍っていて滑りやすいので、登り降りにはアイゼンを付けた方が歩きやすいかもしれない。
1時間ほどこの急坂が続く。坂が急なだけでなく、見通しもあまり効かないし、景色は変わらないしで、この区間がとにかく辛い。
標高800mを過ぎる頃になると、坂はだんだんと緩やかになり、視界も少し開けてくる。
このあたりまでくると、雪がグンと増えてくる。ちょっと雪の感触を楽しみつつ(楽しめる程度ならいいが…)、さらに登っていくと御殿山に到着。
登山口からここまでは2時間ほど。
御殿山の視界は広く、武奈ヶ岳の眺めがいい。武奈ヶ岳山頂よりスーッと延びる西南稜がきれいに見える。
御殿山からは一旦山を降りて、ワサビ峠を経由して西南稜に入る。山頂に近づくと樹木が無くなり、尾根も少し広がっているので、視界の悪い時には方向を見失わないよう注意が必要。
御殿山から40分ほどで武奈ヶ岳山頂に着く。
雪の状態によってかかる時間は大分変わってくると思うが、トレースがきっちり付いていたこの日でも、場所によっては腰まで潜ることもあったので、トレースがないときは体力的にも時間的にも間違いなくきついだろう。大雪直後の平日なんかであれば、相当の覚悟をして登った方がいい。
武奈ヶ岳山頂
この日の視界は50mほど、風も強くとにかく寒い。しかも、まわりは完全に乳白色に包まれていて、ほとんど何も見えない。まあ、こんな日もある。
視界の良い日には、武奈ヶ岳を取り囲む山々をぐるっと見渡すことができ、東の山の隙間からは、遠く琵琶湖を望める。
最悪とも思える天候だが、それでも山頂付近にはそれなりの人で賑わっている。恰好も様々。ピッケルを突く者、ストックを突く者、ワカンを履く者、スノーシューを履く者、どこをどう滑るのかスキーを履いている者もいる。楽しみ方も人それぞれだ。
下山は、約1時間30分。
周辺の宿泊施設
★ 滋賀県大津市
★ 記事中の登山開始地点まで約20Km。車で約30分。
※HP等で情報を確認してください
★ 滋賀県大津市
★ 記事中の登山開始地点まで約20Km。車で約30分。
※HP等で情報を確認してください
【武奈ヶ岳周辺の山】